ムーンストーン



英名/Moonstone 和名/月長石
硬度/6~6.5
産地/インド

無色や白色の半透明のフェルドスパー「長石」で、オーソクレース「正長石」の一種ですが、アルバイト「曹長石」、その他のプラジオクレース「斜長石」に属するものもあります。また、オーソクレースの一種のアデュラリア「氷長石」に属するものもあります。単斜晶系の微晶が薄板状に無数に並列していて、これを研磨すると光の屈折、干渉作用で淡青乳状や真珠のような閃光を放って、ことに底面に直角な方向から見ると青い光が秋の月のようなのでこの名称がついたとされます。朝鮮産のものは粗面岩中の斑晶として、セイロン産のものは風化した花崗岩中に産出します。
色は他に帯橙桃、淡灰緑、淡灰色のものがあります。
プリニウスの「博物誌」ではセレニーテス(selenites)、アルベルトゥスの「鉱物書」ではシレニテス(silenites)と記述され、それぞれに「この石は月の満ち欠けに従って、その形も大きくなったり小さくなったりする」と著されています。
古代インドでも月が宿る「聖なる石」として崇拝され、また昔の農夫たちは、豊饒を祈ってこの石を農具などに下げたと伝えられています。

 

名称の由来/
条痕/
明度/
光沢/
劈開/
断口/


身に付けると未来にある予知機能をもたらし、また、暗い夜道を照らして旅の安全を守り、この石を口に含んで願をかけると叶う、とも言われていました。
肺や気管支の病気の治療に用いられていました。
出産を軽く済ませる力もあると言われています。